地域コーディネーター養成講座実践編 実施のご報告⑤

2016年12月17日(sat.)に第5回目を実施しました。受講者数は、8名(男性3名、女性5名)でした。

この講座では、これまで「学生(若者)」をサポートする作業について「学生・子育て家庭の基礎知識」や「コーディネートをする際の技術」を身に付けるプログラムをお届けしてきました。最終回となる今回は、その「学生(若者)」が、将来キャリア経験を積み重ねていく中核的な場所である「企業」に焦点をあてました。さらに、本学では「地方における女性のワークライフバランス」をテーマに活動を実施していることから「企業のワークライフバランスの現状」を事例とともに考察できる内容にしました。その事例紹介については、ワークライフバランスの先進的な取組をされている県内企業以下3社にご協力をいただきました。

  1. 株式会社ヴァンサンカン
  2. 愛建電工株式会社
  3. 株式会社石田クリーニング

3社に共通してご紹介いただいた内容は、以下の3点です。

  • ワークライフバランスの取組に至った経緯について
  • ワークライフバランスの具体的な取組について
  • ワークライフバランスの取組による効果について

事例紹介① 株式会社ヴァンサンカン 

株式会社ヴァンサンカンには、受講者全員で会社に訪問させていただき、その雰囲気を体感しました。ご対応くださいましたのは、代表取締役の石原美良子さんと人事総務ご担当の川口悦子さん、そして、実際に子育てをしながらワークとライフを両立しているスタッフ水田さんです。ここでは、先の3点に加えて、水田さんにご自身の「ワークライフのスタイル」や「ワークライフバランスの実現のために工夫していること」も紹介していただきました。

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人事総務ご担当の川口さんより具体的な取組の紹介の様子 in株式会社ヴァンサンカン
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代表取締役の石原さんより経緯と効果の紹介の様子
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スタッフ水田さんよりワークライフスタイルの紹介の様子

株式会社ヴァンサンカンは、「スタッフとの定期的な個人面談の実施」や「スタッフ家族への積極的なアプローチ」また「スタッフの働く意欲を高める勉強会の実施」などを行うことで「会社・本人・家族」の3者の相互理解ができる仕組みを構築されていました。受講者は、ワークライフバランスの実現には、その3者の理解と協力が必要だということが分かりました。そして、会社の顧客満足や業績向上の背景には、代表取締役の石原さんの「働くスタッフを大切にする思い」が原点にあることが分かりました。

事例紹介② 愛建電工株式会社

続いては、会場をコムズに移しての取組事例の紹介となりました。愛建電工株式会社の資料を事前に提供していただき、ワークライフ・コラボの髙橋さんが、代読で紹介しました。

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愛建電工株式会社の事例紹介の様子 inコムズ

その中で、ワークとライフの両立課題において、「男性社員」の意識改革に重点を置いていることが紹介されました。この課題解決には、一般的に「女性社員」に重点を置いた取組が多く目立ちますが、愛建電工株式会社では逆の発想によって、制約のある社員でも働きやすい環境づくりを実現されていました。受講者は、ワークライフバランスの実現には、会社全体で課題解決に取り組むという姿勢が重要だということが分かりました。

事例紹介③ 株式会社石田クリーニング

株式会社石田クリーニングは、高岡店店長小川照美さんに事例を紹介していただきました。

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株式会社石田クリーニングの事例紹介の様子 inコムズ

子育て家庭の方が多く働く株式会社石田クリーニングでは、子育て家庭に配慮した制度を導入されていました。また、社員の意識向上のための「勉強会の実施」や「外部セミナーへの参加」を積極的に推進されていました。それによって、社員同士のコミュニケーションの機会が多くなるなど、相乗効果が得られている現状を紹介してくださいました。受講者は、1つの課題を解決することが、連動して他の課題をも解決し、さらにより良い結果を導くのだということが分かりました。

まとめとして、グループで、3社の事例を振り返り、共通点を見出すなど、意見と感想を共有しました。

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感想共有の様子

最後に、受講者の皆さんのアンケートから、第5回目の感想を一部紹介します。

  • 社員のやる気、働きやすい制度など、他事例を見ることで勉強になった。
  • 働き方の改善点などにおいて、参考になった。
  • 事例紹介を受けて、このような職場環境を作りたいと思った。
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修了証授与の様子 地域コーディネーター養成講座実践編は、今回が最終回でした。

地域コーディネーター養成講座実践編を終えてにつづく・・・

 

地域コーディネーター養成講座実践編 実施のご報告④

2016年12月3日(sat.)に第4回目を実施しました。受講者数は、11名(男性1名、女性10名)でした。講座の担当は、一般社団法人えひめ若年人材育成推進機構(ジョブカフェ愛work愛媛県若年者就職支援センター)チーフコンサルタントの熊谷環さんです。このえひめ若年人材育成推進機構さんは、COC+事業の協働機関です。主に若者就職支援事業の実施の役割を担い、私ども地(知)の拠点大学と協働で事業を推進しています。

前回までは「行政・地域・大学・学生・家庭」をキーワードにした基礎知識を習得することに重点を置き、その学びを発展させたグループワークを実践しました。今回は、実際にコーディネートをする作業においての「コミュニケーション手法」を技能として習得できるプログラムを設定しました。その手法なかでも、学生(若者)の自発性や主体性を引き出す「コーチング技法」について、ワークを伴いながら理解をするプログラム内容です。学生(若者)へのコーチングを想定しておりますが、受講者の皆さんの身近に関わる人へも応用できる内容です。

その「コーチング技法」を学ぶ前に、その相手と想定している「現代の学生(若者)」について、グループワークを行いました。第1回目に、レポート課題として提出をお願いをしておりました「学園祭視察のレポート」※を元に、学生(若者)に対する各自の所感を発表し、グループでそれぞれの意見を共有しました。

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学園祭視察について発表の様子         視察の際に、直接学生にインタビューをした方も数名いらっしゃいました。

発表では、学生のワークライフバランスに対する意識について「インタビューを元に考察した結果、大学間や男女間で意識に差があることが分かった」と報告がありました。それは「各大学によるキャリア教育が影響しているのではないか」という意見や「男女によって理想や目標に相違があるため、視野を広げさせる活動が必要だと思った」などの意見が出ました。受講者の皆さんに提出していただいたレポートには、地方創生の問題提起や地域活性化のための提案などもありました。改めて、地(知)の拠点大学として何ができるか考えさせられました。今後の活動につなげて行きたいと思います。

そして「コーチング技法」についての講義がスタートしました。はじめに、基礎知識として学生の就職活動の状況や流れについて、確認しました。就活プロセスを踏むことで、自己を成長させることができる仕組みがある現状も確認しました。受講者は、ここで、第2回目で理解を深めた内容を振り返ることができました。

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第4回目担当講師:熊谷環さん                 熊谷さんは、キャリアコンサルタントとして、若者の就職支援に携わっていらっしゃいます。

続いて、コーチングの語源や技法の特徴について、またティーチングとの違いについての説明をしました。さらに、その技法の特徴のうちの「傾聴のスキル」と「承認のスキル」について説明をし、そのテクニックについて教示しました。そして、受講者は、そのテクニックをより習得するために、学んだ内容を意識して、2人組で対話をするワークを行いました。ワークの対話の内容は「最近、嬉しかったこと」や「最近、頑張っていると思うこと」など、受講者の皆さんにとって身近な話題をテーマにして実践しました。

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傾聴・承認のスキルを実践している様子                  隣同士で2人組になり対話します。予め「コミュニケーションスタイルチェック表」で、自己を分析し理解をしてから実践しました。

次に「質問のスキル」と「確認のスキル」について説明をし、そのテクニックについて教示しました。受講者は、総括として「傾聴・承認・質問・確認」のスキルを全て意識して、以下のテーマでコーチングを実践しました。

  1. 地域コーディネーターとして、やってみたいことについて
  2. この講座を学んで、やってみたいことについて
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傾聴・承認・質問・確認の全てのスキルを実践している様子                   お互いの信頼関係を築くという目的で、同じ2人組で実践しました。

受講者は、コーディネートをする作業において「相手の内面に潜む価値観や考え方」に気付き相手を理解することが重要だと分かりました。そしてそれは、お互いの信頼関係の構築につながることが分かりました。今回の講座では、コーディネーターに求められる役割とされる「傾聴力」と「コミュニケーション力」のスキルについて、さらに理解を深めることのできる内容でした。本日のワークでは、短時間の実践でしたが、実際に「地域コーディネーター」としてご活躍される際に、参考にして応用していただけるものと期待しています。

最後に、受講者の皆さんのアンケートから、第4回目の感想を一部紹介します。

  • 日頃のコミュニケーションにも活かしたいと思った。
  • 実践を行う中で学べて良かった。
  • 相手の話の中にもたくさん「気付き」があった。

地域コーディネーター養成講座実践編 実施のご報告⑤につづく・・・

地域コーディネーター養成講座実践編 実施のご報告①参照

 

 

 

地域コーディネーター養成講座実践編 実施のご報告③

2016年11月19日(sat.)に第3回目を実施しました。受講者数は、10名(男性2名、女性8名)でした。講座の担当は、特定非営利活動法人子育てネットワークえひめ代表理事の山本由美子さんです。

前回の講座は「子育て家庭への訪問インターンシップ」にむけて「学生」に焦点をあてたプログラム設定でしたが、今回は、受け入れ側の「子育て家庭」に焦点をあてました。そして、以下の3つの項目において、基礎知識を習得できるプログラムを設定しました。3については、コーディネーターとしてのテクニックも習得できる内容です。

  1. 行政の子ども・子育て支援新制度について
  2. 松山市の子育て支援の現状について
  3. 愛媛県の子育て家庭の実情について

1については、内閣府・文部科学省・厚生労働省が共同で発行している「子ども・子育て支援新制度なるほどBOOKすくすくジャパン!」を参考に、行政の支援制度について、共有しました。2016年度に創設された新しい支援の情報も紹介し、時代とともに改善している支援の現状を確認しました。またそれに伴う「小一の壁」などの課題にも触れ、解決策の取組や今後の展望について、深堀をしました。

2については、子育てネットワークえひめさんが松山市の補助事業で発行している「まつトコ2016まつやま子育て応援ブック」を参考に、松山市の地域の子育て支援の現状について、共有しました。時代の変容に伴い、家族の役割が地域の役割へと変化している視点から「三歳児神話」などの課題にも触れ、在宅にむけての子育て支援事業が充実してきた現状を確認しました。

3については、実際に支援を利用している子育て家庭は「どのようなことに悩み困っているのか」など、具体例を紹介して「今の子育て家庭の実情」を考察しました。また利用者と接する際の「心配りの仕方」や「声掛けの工夫」などをエピソードとともに紹介しました。コーディネートをする作業において、ヒントがたくさん詰まった内容でした。

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講義の様子                  山本さんは、愛媛県の子育て支援の活動において、県内の中核的な存在として、幅広くご活躍されています。

最後にグループワークとして、第1回目から今回までの内容を振り返り「現段階で描かれた地域コーディネーター像」について考えを出し合っていただきました。そして「地域コーディネーターとしての役割は何か」のテーマでまとめて、発表をしていただきました。

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グループワークの様子             それぞれの考えや意見を出し合うことで、他者と共感したり、新しい考えを発見します。

地域コーディネーターに求められる役割について、第1回目で学んだ傾聴力やコミュニケーション力の重要性に加えて、様々な意見が出ました。意見の一部をご紹介します。

  1. 他者を理解する前に、自分自身のことを知ることが大切だと思った。
  2. 他者に知識や技能を与えるばかりではなく、寄り添う立場でいることの心掛けも大切だと思った。
  3. 情報を提供できるだけの知識を習得しなければならないと思った。
  4. 地元定着促進に向けて、愛媛県の良いところをもっと知る必要があると思った。

今回のグループワークでは、受講者の皆さんの貴重な意見と本音を聞くことができました。今後の本学プロジェクト推進にあたり、参考にさせていただきたいと思います。

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グループワーク発表後の様子          まとめとして、山本さんに各グループの意見の集約をしていただきました。

最後に、受講者の皆さんのアンケートから、第3回目の感想を一部ご紹介します。

  • 子育てのサポート内容について漠然とは知っていたが、理解を深めることができて良かった。
  • グループワークで、様々な考え方を知ることができて勉強になった。

※写真(3枚)出典:ワークライフ・コラボさんHP

地域コーディネーター養成講座実践編 実施のご報告④につづく・・・